イングリッシュローズコテージの小さなお庭


Garden Essay - 小さなお庭で見つけた幸せ
 
2002年03月20日
カマ君の赤ちゃんとの出会い

 
 
 ベランダのジャスミンに産み付けられ、孵化を待つカマキリの卵

  今年は春の到来がとっても早くて、けさのニュースによると、東京ではこの2−3日あちらこちらで桜が咲き始めていたのが、あっという間に全速力で3分咲きから満開に向かっているとのこと.

  お庭でも冬中、地面にへばりついて、消え入りそうになりながら、春を待ってきたゲラニウムやベロニカ、フロックスたちが、つい2週間ほど前まで、寝ぼけまなこ気味のお顔だったのに、あくびをしながら、うーんと伸びをして、目覚めたかと思ったら、あっという間に若葉をぐんぐん伸ばし始め、今朝はもうすっかりすっきりした爽やかなお顔で主役の気分です.お隣では薔薇たちがやはり、3週間ほど前までニギニギこぶしを振っていたのに、その可愛いお手てをぱっと開いて、今度はぴらぴらした柔らかな若葉を嬉しそうにお日様にあてながら、毎日目を見張る勢いで成長しています.
 
  お庭の子達は皆大忙し! どの子も皆いつもより早い春の訪れに、お腹の時計を大急ぎに早めて、ぽかぽか暖められた体を思いっきり伸ばしながら、元気いっぱい! 冬の間にいっぱい睡眠も取ったし、どの子も皆待ち焦がれていた春の到来に、ピカピカの1年生のように、とびきりの笑顔で輝いています. そろそろ、近くの県立公園で子育てを始めるヒヨドリたちが、にぎやかに鳴く頭がホワホワの子供たちを連れて、飛行訓練の合間にお庭におやつを食べに遊びに来てくれる日もそう先のことではないはずです. 

  そうそう、今朝、すごーく嬉しかったことに、楽しみにしていた、赤ちゃんカマキリに会えたの。 身長は...そうね、1cmもないくらい小さな子に見えたのだけど、一人ぼっちで歩いていたから、きっと生まれて数日たっているのでしょうね.カマキリは生まれたばかりの時にはまだ羽がついてないの。 ....それで、その子はムタビリスの植えてある大きな木樽の中を、ヨチヨチ歩いていたの。ふと、私の視線を感じたのでしょうね。首を伸ばして、私の方を見上げて、 それがもう本当に可愛くって. 

  小さなカマ君から見ると人間はとてつもない怪物のように大きな存在なのに、ちゃんと目を見るのですもの。びっくり! 本当に目と目が合うのですもの.もう毎年、何度経験しても、そのたびに、どきどきするほど感動する瞬間なのです。
 
  カマ君は私がじっと見ていることに気が付くと、慌てて、スタコラさっさと忍者のごとく、樽の外側に走ってゆき、斜めにヨチヨチ下り始めてしまいました.下りたら危ないの! だめだめ。 地面にはお腹を空かしたトカゲがそろそろいっぱい出てくるはずだから.あっという間につかまって食べられてしまうもの.気をつけて!  ...逃げないでもっともっと近くにいてほしいのに。 君のお母さんとは仲良しだったのよ.いつもpekoちゃんがベランダでおやつをあげて仲良くしていたのよ.逃げないでいてくれたら、お母さんがどんな方だったか話してあげるのに....
恥ずかしがらないで、もっと仲良くなろうよ.ねえ、カマ君ったら! 行かないで.

P.S. お庭にたくさんあるカマ君の卵はまだ孵化していないものが殆どです.
でも、暖かい日が続く、4月の中旬過ぎにはきっと、皆、一斉に出てくることでしょう。
そして、5月も下旬近くになると、こんなに一人前の姿になって、会えるのです.
大人の羽がついて、きりっとしたタキシード姿になれるのはもうしばらく成長が進んでからですが、こんな少年のカマ君でも、なかなか足取りもカマキリらしいダンディーさがこの頃から見られると思いませんか?
  早生まれの忍者君の写真が撮れなかったので、去年の5月28日に会った、カマ君の子供たちを紹介させてくださいね.

             
   





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