イングリッシュローズコテージの小さなお庭


イギリス・カントリーサイドに可愛らしい村と珠玉の庭を訪ねて

「ずっと憧れていたSissinghurst Castle Garden」

  スコットニーキャッスルガーデンを後にし、次に向かったのはロマンティックなホワイトガーデンが世界的に有名なシシングハーストキャッスルガーデンです。 世界中のガーデナーが、ガーデン写真家が聖地のように憧れを持って訪れるシシングハーストを実際に訪れて、敷地内を歩くことができるなんて、想像してみるだけでもワクワクしてしまいます。

スコットニーからの行き方は地図を見ると、とっても簡単! A21からA262へ右折して10kmくらい直進すると左側にあるはずです。 ...ところが右折して気持ちのよいカントリーロードをビュンビュン走って、走行距離を見るともうそろそろサインがあってもよいはずなのに...。この先「Maidstone」との道路標示があります。??? 近くのグロッサリーでpekoちゃんは地図を持って「ここがどこなのか、教えてください。」と聞きにゆき、どうやら右折する道を1本間違えて、B2162を走っていることに気がつきました。 

大変! 早く戻らないと、スコットニーであまりにもゆっくりと過ごしてしまったため、気がつくと、太陽が西にかなり傾きかけています。今晩一晩だけ、シシングハースト村で過ごした後、明日は海沿いに南下して、西に向かって大移動することになっているので、シシングハーストに行ける日は今日しかないのです。 早くUターンしなければ...。

大急ぎで来た道をひたすら戻り、今度こそ間違えずに、A262で曲がり、シシングハーストキャッスルガーデンに無事到着しました。
インフォメーションで、ナショナルトラストのパスを見せると、入場時間の書かれたチケットをいただくことができます。 さすが、人気の高いガーデンだけあって、中で混雑しないよう、入場時間を30分毎に区切る入場制限をしています。係りの女の人に「今、大急ぎで走って入場するなら今の時間を書くけれど、それでよいかしら? それとも30分後の入場にする?」と聞かれ、お昼もいただいてなくて、ちょっと疲れていたので、30分後の入場券にしてもらいました。
ガーデンの入り口脇にあるカフェテリア(左の牛舎のような建物)で軽くお昼をいただきましょう。


私は骨付きハムとフルーツチャツネとポテトとパン、それにガーデンの果樹園で取れたラズベリーのデザートにレモンジュース、pekoちゃんはラズベリーのパイにフルーツケーキ、それにクランベリーのジュースです。(pekoちゃんはいつも甘いものを控えなければいけない、とお医者さんに言われているのに、困ってしまいます。)
               

シシングハーストキャッスルガーデンは1930年に詩人で作家でもあるヴィータ・サックヴィル・ウェストが1930年に購入したマナーハウスですが、当時は管理する人もなく、すっかり荒れ果てていた庭を夫、ハロルド・ニコルソンと共に30年の年月をかけて作りあげた美しい庭です。
ヴィータのロマンティックな趣味が反映されて、とても女性的で繊細な色彩設計が随所に感じられる素晴らしいガーデンですので、どうぞお散歩気分を味わってくださいね。

入り口でナショナルトラストのボランティアの方が入場券の受付をしています。




1490年頃に建てられたという古いレンガ造りの建物の中を抜けて、庭へ。
              


建物を抜けると広々とした芝生の庭のあるボーダーガーデンです。ここから左に行くとホワイトガーデンへ行かれます。
           

ツゲのエッジで仕切られた各ガーデンは小部屋のような空間にデザインされています。

ホワイトガーデンへは芝生を通り抜けて、レンガの入り口をくぐって入ります。
清純な美しさがひときわ素晴らしいホワイトガーデンはホワイトやシルバー系のリーフを持つ植物だけで清楚にまとめられたコーナーです。


        

6月にもっとも美しいシーズンを迎えるホワイトのランブラーローズは7月に入り、終わりに向かい、花が散り始めていましたが、十分美しくて、しばし言葉を失ってしまいました。


もうちょっと近づいてみましょう。

道に迷って、到着したあともカフェテリアで休憩し、夕方近くの入場となったため、かえって人が少なく、秘密のお庭でこっそり過ごすような贅沢な時間を楽しめました。


シンボルツリーのようなグレイッシュブルーの葉を持つ大きな木の上にはカッコウ?のような灰色の大きめの鳥が素敵な音色で歌を歌っていて、ベンチで休憩するpekoちゃんとひとしきり混声コーラスを一緒に楽しみました。pekoちゃんが口笛を吹くと、カッコウ君?は「そうじゃなくて、こう」といって、先生になって、美しくさえずって、pekoちゃんに音楽の指導をしてくれました。


ホワイトガーデンを抜けると、イチイの並木の向こう側は広い原っぱに果樹が植わっています。


           

そして、ガーデンの一番奥にある夢のように美しいハーブガーデン。


           

香りの良いタイムの敷き詰められたこんな香りのベンチに座って、陽だまりの中、1日本を読んで過ごしたら、どんなに幸せな気分を味わえることでしょうね。


向きが違うだけで、植栽の違いに、そのカラーハーモニーの美しさにとても魅せられます。


   

ゆっくりと香りを一つ一つ楽しみながら、散策するだけで、心からリラックスできて、なんて幸せなんでしょう!


気持ちをリフレッシュさせてくれる爽やかな香りだけでなく、一つ一つが宝石のように美しい色彩をもつハーブたち。
日本では見かけませんが、こんなにカラフルなパセリもあるのですネ。




ガーデンの突き当たりは川が流れていて、川辺に沿ってフットパスになっていて、ウォーキングに訪れる人も多いようです。


ホワイトガーデンの反対側は薔薇と宿根草の咲き乱れる夢のように美しいボーダーガーデンです。

      



             

夢色のクレマチスが咲きこぼれる絵のような風景。
幸せ色に染まったベンチは何十年もの間、きっと、将来を夢見て語り合う若いカップルから、手をつないで散策に訪れる仲睦まじいおじいさんとおばあさんのカップルまで、みんなの幸せを見守り続けてきたのでしょうね。


Sissinghurst Castle Garden

Sissinghurst, Cranbrook,
Kent, TN17 2AB

Tel: (01580) 715330
Fax (01580) 713911

        





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