イングリッシュローズコテージの小さなお庭


頼もしいイギリス製スコップと共に、休日は根っこ堀り

              1997年6〜7月

  写真は、引越しのため、バーを4本差し込んだ10号鉢にアルミのワイヤーで作ったワ
ッカを、上下2箇所に取り付けて作った即席のオベリスクで今シーズンを迎えたつる薔薇
スパニッシュビューティー。 波打つフリルの花びらがとりわけキュートです。(1997.5月)




       

  
   
  
  ともかく、イギリス製スコップを早く試したくて、次のお休みの日は早朝から目覚め、早
速着替えてお庭へ. 今日は一人で庭の突き当たり一帯に植わっている木々を抜く予定
です.
庭の奥は陽が射さず、一日中暗く、じめじめしているため、植わっている木々も元気では
ありません.葉っぱが病気になっている子もいますし、カイガラムシのような白い虫に食
われている子もいます. ここは将来、ホワイトガーデンにする予定なのです。
いくらか陽の当たる手前の方に、丈夫な白薔薇の品種を幾つかと、一番突き当りの中央
には、コンテナでこれまで大切に育ててきた、つる薔薇のアイスバーグをフェンス仕立て
にして植える予定です。あと、日陰に強い植物、ギボウシやクリスマスローズ、シルバーリ
ーフの美しい植物も植えたいし。

  はやる心を前に、ともかくまずは可哀相だけど、今ある木を抜いたあと、土を耕し、が
れきと石を丹念に取り除いてから、有機質をすきこむための前段階の土壌改良をしなけ
ればなりません. ああ、横浜から連れてきたコンテナの薔薇たち30本を地面に下ろし
てあげられるのはいったいいつになることやら.こちらに越してきて以来、連日のように
庭を吹きすさぶビル風に毎日のようにコンテナは倒れて庭を転がり、どの子も葉が随分
ダメージを受けていて可哀相。 この先、花壇作り以前の問題である、庭に元々植わって
いる木々を1本また1本と抜いて、丹念にがれきと石を取り除いてゆくために求められる
膨大なエネルギーと時間を考えただけでも、いつ終わるともしれない、果てしなく険しい道
のりに、途方に暮れる気分になってきます.でも、ともかく私がとりあえずまず済ませてお
かなければいけないことは今、植わっている全ての木を根っこごと掘って、抜くこと。
 
  何度もしりもちを付きながら、汗と土で泥だらけになって、細い弱そうな木から始
め、....
  そして、イギリス製スコップは期待に答えて本当に大活躍して働いてくれました.
(結局、奥に植わっていた2本の紫陽花の木を除いて、(紫陽花は大好きなので、)あとは
全て抜きました.木や切り株〔前に住んでらした方も挑戦なさったらしく、でも途中であき
らめてのこぎりで切り落としてしまったらしい切り株が結構あり、それを抜くのがまたまた
大変でした.)を根っこごと抜く作業は休みの日に殆ど一人で行ったため、日が暮れるま
で延々と、あまりのハードな土木作業に写真を撮る事も思い浮かばず、記録写真はあり
ません。) ぐらぐらするところまでいったけれど、どうしても抜き取れなかった数本は後
日、pekoちゃんが抜いてくれました。

  ともかく、本当にこの頼もしい限りのスコップとの出会いがなかったなら、カチカチの
地面を前にして、ため息をつくばかりで、きっと何ひとつできなかったことでしょう.まるで
工事現場のつるはしのように良く働いてくれました.どんな硬い地面もこのスコップで根
気よく踏み入れていくと、少しずつ、でも確実に地面の硬い壁を突き破ってくれるのです.
がれきやセメントの固まりとぶつかっても、とがったシャベル部分の先で、がんがん突いて
ゆくと、塊ごと堀り上げてゆくことが(但し、このようなことは力の限られた私には場所に寄
ってはできず、pekoちゃんの手を借りてとなりますが。)できるのです。時にはあまりにも
力を掛け過ぎて柄が曲がってしまったこともありました。本当にいつでもとっても頼りにな
る丈夫な頑張り屋さんだったのです。

(それから5年の月日を経て、がれきとの格闘ですっかり傷だらけになり、今や深い皺が
体中に刻み込まれたスコップ君の勇姿をいつか写真に撮り、お見せしますね。)


      
      
  ガーデンの奥にホワイトガーデンを作ったら、突き当たり中央部分にフェンス仕立て
にして植えたいアイスバーグのCL. やはり10号鉢にぐるぐるに巻いて持ってきた子で
す。 この年は、朝、出かける前のひととき、ベランダで薔薇たちの香りを楽しみながら、
朝のお食事をとり、ひとときの幸せな時間を過ごしました.


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