イングリッシュローズコテージの小さなお庭
ビル風を防ぐため、トレリスの設置が先決!
1997年 8月
たくさん植わっている潅木をようやく抜き終えてホッと一息ついたのもつかの間,薔薇 たちを植えるベッドの用意に取り掛かる次の段階がスタートしました.
ここで,薔薇の花壇作りへと,早く取り掛かりたい気持ちに押されながらも、ぐっとこら
えて,まずはベランダから見て左になる東側のフェンスに沿って,トレリスを取り付けると ころから始めなくてはいけません.東から毎日のように吹いてくる突風(ビル風)を防ぐた めには,どうしてもこちら側にフェンスが必要なのです.帰ってきて,庭に出るたびに鉢 薔薇たちは皆,倒れていて,おむすびころりんのようにあちこちに転がってしまっていま います。本当は薔薇たちのためには,東からの陽光をいっぱい浴びられる西側(ベラン ダから見て右側部分)に花壇を作ったほうが良いのはよく分かっているのですが,あまり にも東からの風が強すぎて,薔薇たちへのダメージが大きすぎるので,残念だけど,当 初の予定を変更し、あえて東側にトレリスを立ち上げ,東からの陽射しと風をシャットア ウトした上で,その部分にローズボーダーを作る事にしたのです.(連日のように我が家 を吹き抜けるビル風君については,Garden Essay 2002の中の2002年3月20日の”我 が家の庭は嵐が丘の舞台”をどうぞご覧いただけますか?)
季節はもう夏。ぎらぎらとまぶしい太陽が容赦なく照りつける中,ホームセンターで購入
してきたラティスに、防腐剤が含まれているオイルステインを2度塗りし、両側に足となる 2 x 4 材を取り付けた後,お隣との境に、2 x 4材を差し込む穴を4箇所,50cmの深さに 掘り下げて,穴をあけます。 そして穴の中に土台になるコンクリートブロックを固定し, 組み上げたトレリスを1枚ずつはめ込んでゆきます.
こういう作業は大工仕事が得意のpekoちゃんにとって,わけもない事らしく,あっという間
にトレリスが立ち上がりました.(勿論,お隣の方へは、強風で薔薇が倒れてしまうので, 風除けにトレリスを付けさせていただいてもいいでしょうか?とお願いし,山岳写真家を お仕事にされているおおらかなご主人さんに快く承諾していただけて,ホッと一安心!し てから始めたのは言うまでもありません.)
「できたから見てみて!」と,私を呼びに来るpekoちゃんの声に,お庭に出て,「すごく
いいね〜.これならかなり,風を除けられるんじゃない?」と、2人で嬉しくトレリスを眺め ます。(ところが,実はこの高さでは全然風除けにならないことが後日分かり,翌年,さら に下のほうに2 x 4材を3本ずつ付け足して,高さを上げ,ようやくこの東側のボーダー花 壇については、だいぶ風を除けられるようになりました.
最初の年の冬の花壇。
薔薇たちは剪定を済ませ,春の到来を待っています.
(左の写真は翌年2 x 4材を足してからの撮影.)
ランチの後,午後はpekoちゃんと2人でまずは芝生の上から目印のラインを引いて,薔
薇を一つ一つ植えるための位置を決めてゆきます.そして、言うまでもなく、イギリス製 の最強のスコップ君の出番です.いくら優れものとはいえ、がれきの詰まった花壇予定 の庭土部分を全て50cm掘り返すのはどう考えても,想像を絶する大変さがあり、ともか く今年度の目標としては,薔薇たちの植え穴部分だけ掘り下げて土壌改良する事にしま した。(実はこれが後になってまたまた問題続出の原因となったのです. 薔薇の周りに 宿根草を植えても,カチカチの土なので根を張って元気に育たず,...結局,再度,薔 薇の回りの庭土全てを掘り上げて,土壌改良しなおす大変な2度デマになったのです。)
もくもくとpekoちゃんが掘ってゆき、(カチカチでスコップがほんの少しずつしかさせない
ので,一つの穴を掘るのに2時間はかかったでしょうか? だんだん穴が深くなってゆく につれて、横で私が、小さなボールを使い、中から石のいっぱい詰まった粘土をすくい出 します.)
そして,隣に広げたブルーシートの上に積まれたカチカチの庭土を、次はシャベルでほぐ
し,ぎっしり詰まっている小石とガラを丹念に手で少しずつ取り除きながら分けてゆく,気 の遠くなる作業が続きます. 炎天下、蚊の襲来とうだるような蒸し暑さと闘いながら,蚊 取り線香をいぶし,汗まみれ,土まみれになって,二人ともだんだん言葉少なになってゆ きます.(お互いにスケジュールが多忙なので,夏休みくらいしか、まとまって庭作業ので きる時が取れないのです.今年の夏休みはひたすら,この土木作業で終わりそうなこと を、暗黙のうちに2人とも理解しながら.)
石(大量にでた石は袋に詰めてはベラン
ダの下に移動し)を取り除いた後,粘土質の土を改良する為に,牛糞とゴールデンバー グをたっぷり混ぜいれて,穴の下のほうに薔薇用の元肥,骨粉と油粕を混ぜ入れて薔 薇を植える準備をします.これで2週間置いて,雨に打たれて落ち着いたら,鉢の薔薇た ちを1本づつ植え穴に下ろしてゆけます。) の内容は日本の著作権法及び国際条約によって保護を受けています。 |