イングリッシュローズコテージの小さなお庭


薔薇とハーブの素適な季節の後、新たな花壇造り!
   1998年8月〜

      

  夕方だいぶ遅く、あと1時間もしないで西の彼方へ沈んでゆこうとする太陽の光は金
色を帯びて、とても美しいのですが、そのゴールドがかった柔らかいベールのような陽光
に包まれるガーデンは早朝とはまた違った印象派の絵のような違う美しさがあります。
奥のホワイトガーデンもちょっと絵のような色彩を帯びて、シルバーリーフがグレイッシュ
ブルーに輝き、光と影の絶妙なバランスが保たれる美しいひと時、思わず水彩画を描き
たくなる素適な時間です.

  有機質をたっぷり施した薔薇たちはコンテナ栽培の子も含めて、たくさんの花を咲か
せて前年の夏の苦労をねぎらってくれました.
  

         

  薔薇たちと共に水差しに摘んでは、キッチンやサニタリーを彩ったハーブたちも真夏
に向かう頃には、6月の最盛期に星型のブルーの花を咲かせたボリジ、スィートピクルス
の甘〜い香りを漂わせたディル、ヒソップのラベンダー色の可愛い小花、etc.皆色とりど
りに美しい花をつけた頃と比べて、幾分色彩に欠けた風景となります.

   

          


     

  こちらに越してきて2度目の夏を迎え、今年はアーチのすぐ左側にも薔薇の花壇を作
る予定です.まずダブルアーチの長さに沿って、綿ロープで大きく楕円を描いてみます.
最初に作った一番左側のローズボーダーとの間に香りの小道を作れるよう、スペースを
開けながら、ロープの上に何度も石を置いて固定しては、囲みの中に植え込む予定のア
ンブリッジローズ、スーヴニール・ド・ラ・マルメゾン、ライラックローズ、シャリファ・アス
マ、ラ・フランスの8号鉢を並べ、手前に宿根草を植えることも考えて、スペースに余裕を
持って、全体の花壇サイズを決めてゆきます.

  そして芝生を剥がし、いよいよイギリス製スコップ君と共に土の掘り起こしの開始。
夏休みなので、姪の薫子君もヘルプで加わり、薔薇の手入れをしている私の横で、peko
ちゃんと薫子君で今回の花壇は作ってくれることになりました.

  (まず最初は全体的に20cm掘リ上げるのを目標に少しずつ掘っては隣に広げたブル
ーシートに土をあけてゆきます.)
  

  全体的に掘ったあと、今度は薔薇を下ろす位置に印をつけ、50cmの幅と深さに掘
り、植え床の準備を行う第二ラウンドが待っています。
案の定、中からブロックの固まりや金属のホースやetc.ガラがたくさん出てきて、その都
度、薫子君と一緒に掘り起こすのに大奮闘です.
その後、掘り起こした土をまた石と粘土とに分ける骨の折れる作業が続くのです
が...。 斜め上の階に住んでいらっしゃって、素適な水墨画をお描きになられる女流
画家の方が、ベランダから「頑張ってね〜!」と声援を送ってくださり、3時にはアイスキ
ャンディーの嬉しい差し入れをしてくださいました.

  本当にこの日はうだるような、とりわけ猛暑の日でした.

                 

 ガーデンは夏に向かい、薔薇たちも花後の剪定のあと、新しい若いシュートを伸ばし始
め、この花壇が出来上がったあと、薔薇たちの後ろに植え込む予定のジギタリスの赤ち
ゃんも3号ポットですくすく育っています.

    

  作業を続けてゆく間に芝生はハゲチャビンとなってゆき、こうしてこの年の夏休みも
雑草抜きと共に穴掘りと土壌改良で終わってゆきました。
土木作業が終わり、ゆったりと優雅にガーデンでお茶を楽しめる日々がやってくるのを
夢見ながら、庭仕事はいつでもエンドレス....。

        

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